スライドグラス
スライドグラスは、ガラスの種類、および加工の違いにより、
使用用途に合ったものをお選びいただけます。
ガラス表面の清浄度
スライドガラスに求められる品質特性は高く、特にガラス表面の状態が検鏡診断作業に大きく影響を与えることは明らかです。
そこで、弊社では異分野である電子部品用ガラス部門の高度な洗浄技術を取り入れた、弊社独自の洗浄ラインを開発し、クリーンなガラス表面を作り出しております。
多彩な商品群
お客様のニーズに合わせ、ガラス自身の種類から加工方法の違いまで多彩な商品群を取り揃えております。
ガラス端面の加工方法
切放し | スライドガラスの端面が、切断面そのままの状態です。 |
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縁磨き | 切放しによる取り扱い時のケガ、ガラスのカケ等を防ぐため、スライドガラスの端面を研磨加工しています。 |
フロスト加工
インクフロスト加工 |
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フロスト加工無し | スライドガラス全面を有効に利用することができます。 |
スリガラス状フロスト加工 | スライドガラスの一端にスリガラス状の加工を施してあり、鉛筆で簡単に書くことができ、染色液や溶剤に浸しても消えないので、整理・保存に便利です。 |
使用上の注意
ガラスの種類による特徴
お客様のニーズに合わせ、ガラス自身の種類から加工方法の違いまで多彩な商品群を取り揃えております。
水板ガラス |
ガラスの製法により、平面性が非常に良好です。 ソーダ石灰ガラスを使用しております。 |
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白板ガラス |
化学的に純度の高い原料で作られているため、透過率が良好です。 また、自発蛍光が少なく、蛍光顕微鏡での使用に適しています。クラウンガラスを使用しております。 |
ハーフホワイトガラス |
水板ガラスと白板ガラスの両方の特性を併せ持ち、安価です。 また、自発蛍光が少なく、蛍光顕微鏡での使用も可能です。 |
ファインガラス | 水板をベースに改良を加えたガラスで、光学特性の改善が実現しています。ハーフホワイトガラスと同様に自発蛍光が少なく透過率に優れ、なおかつハーフホワイトガラスに較べガラスの耐候性(耐ヤケ発生)が大幅に改善されております。 |
ガラスの物性
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屈折率
光がガラスに、ある傾きをもって当たると、面の法線に近づく方向に屈折します。
この時、屈折率をn、入射角をi、屈折角をrとすると、屈折率nは次式で表されます。一般に屈折率は波長によって変わるので表にはJIS R3703で規定されているe線(546.1nm)での測定値を示します。
スライドグラスの屈折率 ne 水板 1.521 白板 1.524 ハーフホワイト 1.515 ファインガラス 1.530 -
透過率
ガラスに光が当たると、光の一部は表面で反射し、ガラス内部を通る際にその一部は吸収され、その残りが透過されて外部に出ます。
ここで、入射光の強さをIo、透過光の強さをIとすると、透過率Tは次式で表されます。 -
スライドグラスの透過率